シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?
暮らしの隅々まで、没頭しよう。
京都には、昔からフリーランス(自営業)の文化が自然と根付いていると聞いたことがあります。
フリーで活動するクリエイターも多い街。
フラリと入ったカフェで作品の展示をしていたり、街なかのギャラリーで個展が開かれていたり。京都の街自体がコンパクトなためか、生活にアートが溶け込む密度が、他の都市よりも高い気がします。
ところが、実は制作に取り組める場所は限られていると耳にしました。
最近はアトリエ利用可能な物件やシェア・アトリエなどが増えてきているものの、例えば広いスペースと設備を必要とする場合や、工具や機械から音が出てしまう場合には、制作スペースを探すのが大変なのだそうです。
さて、「REDIY(リディ)」が建つのは、京都駅から1駅の丹波口。
線路に沿うように中央卸売市場が広がるこの地域は、観光客のイメージするような、いわゆる「京都の街並み」とは趣が異なります。
住宅は少なく、倉庫や事務所として使われる古いビルが立ちならぶ街並み。
「工房付きのシェアハウス」が成り立つのは、都心へのアクセスの良さと、制作に関する諸条件に寛容になれる土地柄だからこそ。
フロアの半分ほどの面積を占める工房は、鉄工・木工作業のできるスペース。
空間だけでなく、設備や工具、一部は材料まで用意されている実用性の高い工房です。
このエリアなら、思い切り音を出しても大丈夫。制作中の作品を保管することもできて、移動や運搬の手間もずいぶん減りそうです。
工房が使えるだけでなく、運営事業者さんの企画するイベントを通じて、多くの人と接点を持つ機会もあるとか。京都在住の方はもちろん、京都へ来て日が浅い方にも、知り合いを増やす良い機会になるかもしれません。
せっかく暮らすなら、面白いことをしたい。面白いことに出会いたい。
積極的に制作活動に挑戦したい方と、ぜひ出会ってほしい住まいです。
駅前に市場の広がる丹波口の街には、町家の風情とはまた違う、工業の時代を感じさせる古い建物が立ち並んでいます。
なかでも比較的大きな赤茶色の建物が、「REDIY(リディ)」。以前は乾物屋さんの自社ビルだったそうです。
玄関というより、通用口と呼んだほうがしっくり来るドア。
ドアのまわりだけ、赤茶色の塗装ではなく、タイルが貼られています。
塗装の色あせ方も、雨よけのために上に置かれた板のゆがみも、愛しく思えるポスト。
きっと、元々は全体がシルバーだったのでしょう。前面だけ赤く塗られているのも素敵です。
玄関前には、はじめて訪れた人でもわかりやすいオリジナルの看板が立てられています。
ふたつの山から太陽の昇ってくるデザインが印象的。実は最初、羽を広げたクジャクに見えたのは内緒です。
ドアの先の空間も、期待を裏切りません。
しっかりと年季の入った床、壁、天井。白と深緑のツートーンカラーが、より空間の魅力を引き出している気がします。
足元は、モザイクタイルで模様が作られています。
ドアのすぐ目の前には、玄関マットの大きさでタイルがくり抜かれている部分が。
昔このビルに入居していた会社が、足元に社名やロゴを埋め込んでいたのかな、なんて想像してみたり。妄想がふくらみます。
階段の踊り場にある段差を利用して、共用の本棚がつくられています。
デザイン関係の本や雑誌、辞書まで、ジャンルを問わないラインナップ。これからどんどん増えていくかもしれません。
建物は4階建てで、シェアハウスは3階と4階。
聞けば、2階はコワーキングスペースと工房が入っているそう。シェアハウスの入居者さんもオプションで使えるとのことで、まずは2階から見てみましょう。
運営事業者さんのオフィスを兼ねた、コワーキングスペース。
コンクリートの床にブロックの壁、配管の見える天井と、粗めの仕上げが建物の雰囲気に良く合います。
デスクに向かって黙々と事務作業をするよりも、膝の上にスケッチブックやノートパソコンを乗せたアイデア出しに向いていそう。
高い天井に低めの椅子の組み合わせが、空間をより広く見せてくれます。
ときには、この空間でイベントも。
京都で顔の広い運営事業者さん。アーティストやクリエイティブ界隈の人々を集めて、いろんな企画を立てているそう。工房は、その人たちの作業場所としても活用されています。
隅に設置された本棚にも、新しいアイデアのヒントになりそうな本がたくさん。
建築関係のカタログから浦沢直樹読本まで、ユニークなラインナップ。変な見栄を感じさせず、良い雰囲気だと思います。
コワーキングスペースの一角には、キッチンも備わっています。
基本的に、現在はイベントの時だけ使われているそうです。
キッチンの隣にひっそり佇む木製のドアが、工房への入り口。
さっそく、ドアの奥へと進んでみます。
工房は、鉄工・木工作業のできる本格派。
使い込まれたテーブルと雑多に置かれた木材や塗料が、日常使いのリアリティを感じさせます。
工房を利用するには、メンバーになる必要があります。
シェアハウスの入居者さんはもちろん、工房を利用しに来るメンバーもいますから、いろんな人に出会える場所でもあるはず。
メンバー同士でなにかを作ったり、相談してみたりすることもできそうです。
溶接ブースも設けられていて、鉄工の作業ができます。
大きな音のでる溶接作業は、個人でアトリエを借りたとしても、なかなか気軽にできることではありません。
これも、寛容な丹波口の立地であればこそ。
木材は、運営事業者さんがまとめて仕入れることもあるのだそう。
工具や機械もひと通り揃っていますから、まずは軍手だけはめて一度使ってみると良いかも。
この環境なら、まわりにはきっと手練のクリエイターが揃うはず。
初心者でも積極的に吸収して前進できるタイプなら、イメージを形にしていけるかもしれません。
さて、本題のシェアハウス部分は3階です。
2階にはゲストの方やイベントの参加者などが多く出入りするため、階段の踊り場に注意書きが。
手描きだからこそ、注意書きも温かみがあります。
3階の入り口も、ラフな雰囲気がいい感じ。
さっそくリビングを見ていきます。
無垢のフローリングが敷かれた、ほっこりした空気のリビング。
2階とは違い、リビングでは靴を脱いで室内履きで過ごします。
赤いソファが、空間をパッと明るくします。
ソファは1.5人掛けくらいと小さめ。何人か集まる場合は、床座で過ごすことが多くなりそうです。
窓際の本棚は、漫画が多め。
よくよく見ると、棚板を支えているのも平積みにされた漫画。平積みのうちの1冊が読みたくなると、結構大変です。
普通のカレンダーかな?と思って近づくと、壁から突き出た配管にハンガーを掛け、さらにカレンダーを掛ける高等テクニック。
個人的には、手元にあるものを駆使したアイデアにグッと来ます。これぞ生活。
カウンターの裏手は、キッチンが続いています。
廊下に面した小窓の縁も、しっかり活用。
デジタル化の影響か、最近ではすっかり見なくなってしまった回転式の掃除当番表。当番表の原点といえば、やっぱりコレです。
キッチンは使い込まれている雰囲気はあるものの、きちんと整頓されています。
シンクはひとり分の食器を洗うなら充分な大きさ。
ガスコンロは3口で、何品か同時に調理することも可能です。
フタや油など、すぐに使うものは手の届く場所に置かれています。
ぎっしりと並んだ調味料や食器が、自炊率の高さを物語っています。
棚は自作だとか。柱の幅やキッチンの高さに合わせて作られていて、使いやすそう。
レンジやトースター、電気ポットなどの家電も揃っています。
ホットプレートは登場する機会が多そう。数人で準備をすれば、あっという間に粉ものパーティーができるかも。
水まわり設備はキッチンの対面にあります。
壁で仕切られていない分、ゆったり使えるのが便利な間取り。
洗面台のまわりには、私物の歯ブラシなどを置いておいてOK。
部屋から持ってこなくても良いのは便利です。
洗面台の隣がバスルーム。
足元はすのこ。脱いだ衣類は、バスケットに保管できるようになっています。
バスルームはシンプルなタイプ。
寒い時期には、ゆっくりとバスタブにつかれるのが嬉しいです。バスルームも持ち回りで掃除をしているそう。
洗面台を挟んで、隣がシャワールームです。
脱衣室の壁は、壁紙を剥がした跡のあるラフな仕上がり。
シャワーヘッドは、手元のボタンで操作できるタイプです。
トイレは廊下に面しています。
昔ながらのタイル貼り。
便器自体は、リノベーションをしたタイミングで、ウォシュレット付きのものに変更されています。
そうそう、ちなみに冷蔵庫はキッチンの外に設置されています。
ファミリー向けの大型タイプが2台。
13人なら、なんとかギリギリ足りるくらいでしょう。食材に自分の名前を書いておくのを忘れずに!
では、順番に部屋を見ていきます。
元々寮だった3階は、専有部のドアが向かい合った間取り。
靴は、部屋の前で脱ぎます。靴の置き方は、向かいの部屋の入居者さんと調整を。
ドアの上には、ちょっとした棚が設けられています。
季節物のブーツや、使用頻度の低い靴を箱に入れて保管しておくのに便利そう。
まずは303号室。
壁一面を除き、全体にコンクリートの躯体そのまま。もちろんDIYも可能です。風合いを活かしてラフに使うも良し、塗装やフローリングでイメージチェンジしても良し。
これだけ全面的にDIY可能な専有部は、なかなか希少。
とにかくゼロから部屋づくりを楽しみたい方には、ピッタリだと思います。
廊下に面した小窓も残されています。
引き戸の鍵は、差し込み式。アナログな感じが良いですね。
続いて305号室。
部屋の形状やテイストは、どの部屋もおおよそ同じ。この部屋は、床にベニヤ板が貼られています。
天井照明も持ち込みを前提にしていて、レールのみが取り付けられています。
多くの方が入居前にDIYをすると思いますから、そのタイミングで照明を購入しておくのが良さそう。入居初日に真っ暗!なんてことのないようにご注意を。
最後は306号室。
全面に敷かれたフローリングは、以前の入居者さんの手によるもの。
壁際の処理も完璧です。
もちろん、このまま使うことも改装しなおすことも可能。
フローリングのカットや家具の制作は、2階の工房を使えば毎日コツコツと作業できます。
続いて、4階の屋上へ。
屋上の出入り口の手前には、ランドリースペースが。
洗った洗濯物を抱えて、そのまま屋外に出られます。天気の悪い日には天井のロープにハンガーを掛けて干しているそう。
よく見ると、棚には大きなBBQコンロや木炭も並んでいます。
夏は屋上でBBQを楽しむこともあるとか。ここに収納できれば、準備も片付けもラクで良いです。
工房と同じ、緑色の床の屋上。
普段は物干しスペースとして使われているそう。
このとおり、物干し竿がずらり。
まわりに高い建物が少なく、日当たりも抜群。洗濯物は、あっという間に乾きそうです。
鉢植えのハーブたちも、ぐんぐん成長中。
1階の玄関の隣には自動販売機。
外に出るのがおっくうな日も、体調がイマイチな日も、とりあえず飲み物は確保できそう。いざという場合に安心です。
実は、自動販売機の裏側が駐輪場になっています。
無料で駐輪OK。よほどの台風でないかぎり、雨風は充分しのげそう。
丹波口は京都駅の隣駅。歩くとさすがに距離があるものの、自転車なら10分ほどです。
駅は五条通に面していて、四条大宮駅までも歩いて15〜20分ほど。
丹波口と言えば、中央卸売市場が有名。
道路というよりは、市場のなかを通る感覚に近いと思います。
市場の人たちがターレットトラックでたくさんの荷物を運んでいます。通行には充分ご注意ください。
お昼時には、市場で働いている人たちで賑わうであろう渋い喫茶店や定食屋もたくさん。
1番はじめにドアを開けるには、ちょっと勇気がいるかもしれません。でも、こういう場所にチャレンジできる人こそ、入居したら楽しいと思うんです。
シェアハウスの運営管理は、めいちゃんちさん。
気になるのは、やっぱり「めいちゃん」
聞けば、「めいちゃん」とはスタッフさんのニックネームだとか。
共同創業者でもある「初代めいちゃん」から、その名を引き継いだスタッフさんが「2代目めいちゃん」として活躍中です。
京都市内のユニークな不動産を見つけて、いろんなコンセプトの住宅を企画・運営しています。
REDIYをはじめ、運営する建物で開催されたイベントを通じて、たくさんの人たちがプロジェクトに関わっているそう。
合言葉は「日常を拡張せよ」。
なにかに挑戦する人たちを応援したい。そして、自分たちも挑戦し続けたい。
その思いから、たくさんの人が集まるイベントを開催したり、メンバーや入居者さんと一緒に関わることのできる仕事を作ったりしているそう。
面白い人たちに出会いたい方、ものづくりが好きな方。お問合せはコチラからどうぞ。
作りたくても作ることのできない、年を重ねた味わい。
それも、この建物の大きな魅力です。
(テルヤ)
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